グルメライフ

今日は久しぶりに母親の家に行く。年をとるとすでに亡くなった人の夢を見ると言う。年をとるとこれからの未来の時が残り少なくなっているからか、過去のことをよく話す。その過去は意外な事も多い。子供の頃亡き父親がよく言っていたことが「自分のことは自分でせよ」ということだと憶えている。これは父もまたその父からの教えかもしれない。父も当時医者になることには親はあまりよくは思ってなく、なるべくはお金のかからない進路を望んでいたかもしれない。でもどうしてもその道に進むのであれば自分の事は自分で考えろと言うことだと思う。親を頼ることは考えられないことである。祖父は土地は古島にあるが自分で家を建てることが出来るのなら、そこを使ってもよいと言う。傾斜地の荒れた土地、自分の力で家を建てるには、知恵をだして安く建てねばならない。自分のことは自分でというのは、自分の考えをしっかり持って、知恵を出して自分の人生を人に頼らずに自分の思うように生きなさいとのことのように思う。祖父は無口でなにも教えてはくれなかったが、生き方を見ていると自分のこと他人のことを話さずに、人にも手をさし伸ばさず、人からの恩義も受けずにひたすら働くことに専念していたように思う。景気が良くても悪くても微動ともせずに、無表情で毎日の仕事をしていたかもしれない。昔の人は最低でも自分で出来ることを真面目にやるべきだということを教えたように思う。また自分の人生は自分の考えをしっかり持って、人に頼らずに自分なりの力量で知恵と工夫をして生きることを伝えたかったのかも知れない。